元炭鉱マンの技能が光る、札幌国際大の学生も大活躍

着々と整備進み…姿を現した幌内炭鉱景観公園!


6月20日に開催した第2回歩こう会で、今年も幌内炭鉱景観公園の整備を、市民の手で行いました。
行政に頼らず、独力で資金と人を確保して行う公園づくりには、いろいろと困難もあります。しかし、歴史ある炭鉱のあった地に自分たちの手で自分たちらしい公園を作る作業には、苦労を上回る楽しさがあります。

今年の主な作業内容は、次の3点でした。
  1)園路の整備  …入口に炭車によるゲートの設置、草刈り、園路の一部にズリ山でとれた“赤ズリ”を敷設、階段や橋の建設
  2)変電所の整備 …散乱していた材料の集約、草刈り、ゴミの搬出
  3)安全対策   …危険箇所への禁柵・警告看板の設置

当日は、市内外から約60名が参加。なかでも、札幌国際大学観光学部で「まちづくり論」を履修している学生・男女28名が応援に駆けつけてくれ、大活躍してくれました。また、事前に個人で草刈りをして頂いた方もいて、蒸し暑い中の過酷な作業条件ではありましたが、多くの皆さんのご協力を得て、計画通り作業が完了しました。

なかでも注目されるのは、元炭鉱マンの磯野保さん・斉藤靖則さんが作り上げてくれた階段と橋。園路の難所であった部分に、事前に何日も前から通って独力で作り上げた階段と橋は、これだけでも一見する価値がある力作です。
材料のほとんどを回りにある廃材などから調達してくれて、材料費はほとんどゼロで済みました。制約された条件の下で仕事の段取りを考え、独創的な作業を展開することは、炭鉱マンが坑内作業で培った誇るべき技です。
お二人は、その技が今でも脈々と生き続けていることを、見事に証明してくれました。

着々と公園らしい姿を現しつつある“幌内炭鉱景観公園”。その姿を、是非一度、ご覧下さい。

   →幌内炭鉱景観公園の場所は 地図F です。

 

●磯野階段

80歳の元炭鉱マン・磯野保さんが4日がかりで作った力作の階段。園路の最大の難所が解消されました。

●斉藤橋梁

60歳の元炭鉱マン・斉藤靖則さんの緻密な段取りで出来あがった橋梁。湿地帯で難渋してた通行も、これで快適になりました。

坑内で培った技を発揮してくれた、磯野保さん(右側)と斉藤靖則さん(左側)。 さっそく、以前、選炭機に勤めていたという元炭鉱マンが、孫を連れて見に来てくれました。

赤ズリ敷設の作業をする、札幌国際大学観光学部の学生の皆さん。大人数の援軍到来によって、作業に拍車が掛かかりました。

ネコで赤ズリを運搬して敷設する。
園路の赤ズリ区間と草刈り区間の分岐点。 最初の坑口・音羽坑では、札幌国際大学生の皆さんがキレイに草を払ってくれました。
変電所の中でも、札幌国際大学生の皆さんが大活躍。今まで手が付けられなかったゴミが、きれいに片づきました。 碍子も貴重な素材。ゴミとは別に、慎重により分けます。
危険な箇所には、禁柵を設置しました。 園路の入口には、不法投棄されていた鉄製の炭車を移設。このあと、炭車には石炭も盛られる予定で、ゲートとしての形が徐々に整ってきました。
作業を終えて常磐坑口前の広場でくつろぐ関係者。特設ベンチも磯野さんの作品です。

 

 

● 園路禁煙にご協力下さい ●

園路には旧坑口が存在しており気圧によっては湧出ガスが拡散する可能性があります。
また、山火事防止の意味からも、園路内では禁煙にご協力下さい。

幌内景観公園は、2003年7月にドイツから幌内に来訪したプロックハウス博士の示唆によって、実現を図っています。

{市民の手で公園を作ろう!」幌内炭鉱景観公園は、そんなコンセプトで進めています。
公共工事のように豪華に直ぐにはできないけれど、市民自らが幌内の場所の持つ磁力を感じながら、手作りで仕上げてゆくプロセスを大事にしたいと思ってます。

公園づくりに欠かせない計画は、札幌の若手プロ集団であるランドスケープデザイングループ「SARD」の皆さんにお手伝いして頂きました。
この基本計画に基づいて、少しずつですが、着実に公園づくりを実現しています。