2003年7月6日

幌内歩こう会2003 特別企画

ブロックハウス博士が幌内にやってきた



ドイツ・ルール鉱工業地帯で、産業遺産を活用した地域振興を手がけてこられた
クリストフ・ブロックハウス博士が三笠にやってました。

三笠市に残る炭鉱遺産を巡るワークショップを開催。一行90名が博士とともに歩き学びました。

博士は、三笠の炭鉱遺産に対して高い評価を与えてくださるとともに、貴重な示唆を頂きました。

●北炭幾春別鉱錦立坑

最初の訪問地は、北海道で現存する最古の立坑である北炭幾春別鉱錦立坑。
永く絶えて人が訪れることのなかったこの立坑に、しばらくぶりに人の気配が戻りました。
ブロックハウス博士は、立坑櫓と煉瓦建ての巻室(モーターハウス)が一体となった立坑の構造に、強く興味を惹かれていたようです。

●幌内市街地

密集した木造家屋が残る幌内市街地。炭鉱市街地の形態を残した唯一の市街地です。
この中で、一軒だけ営業を続けている太田金物店を、ブロックハウス博士は貴重な存在として高く評価しました。
飛び入りで家の中を見たいと言って、杉本氏の自宅(旧製パン所)を見学させて頂きました。
小林市長も忙しい公務を抜け出して来て頂き、短い時間ながらブロックハウス博士と炭鉱遺産の保存と活用について、会話を交わしました。

●北炭幌内鉱選炭機跡

コンクリートの残骸が点在し地元の人からは廃墟と評されていた北炭幌内鉱選炭機跡。
先週の草刈りの甲斐あって、ブロックハウス博士が提唱した「産業的自然」を実感する公園として蘇りました。
ホッパー、斜坑巻室台座など、一つ一つの構造物に興味を持ち、若いランドスケープアーキテクト(景観プランナー)や報道陣たちに、丹念にコメントするプロックハウス博士。

●幌内変電所でのワークショップ

煉瓦建ての幌内変電所の中で開催されたワークショップでは、ブロックハウス博士から、これまで見てきた炭鉱遺産についての印象と活用方法についての示唆をうけ、参加者とともに話し合った。
昼食のおにぎりを持ちながら見て回るブロックハウス博士の熱心さには、参加者みんなが圧倒されました。

●美唄・アルテピアッツァでの講演会

ブロックハウス博士は、ワークショップを終えるととともに美唄に移動し、夕方から講演会に臨みました。
前半はドイツ・ルール鉱工業地域で展開されていたIBAエムシャーパーク構想について、後半は今日のワークショップの成果を踏まえて空知産炭地域についてコメント。
この中で、炭鉱遺産が集積する三笠と美唄を突破口にして「空知炭鉱景観公園」の形成を提案し、具体的な内容にまで踏み込んで、熱く語って頂きました。
会場には安田侃さんも来場し、今回の講演についてコメントをして下さいました。
講演終了後は、美唄・炭鉱の記憶再生塾と美唄JC・商工会議所の皆さんのご尽力で、野外懇親会が開催されました。美唄の焼き鳥、歌志内の“なんこ”、三笠の山崎ワインなど産炭地の味が揃ったほか、三笠から有志の方々が北海盆歌の生演奏を披露してくださり、大いに盛り上がりました。ブロックハウス博士と気軽に懇親する光景が各所で見られました。

●札幌学院大学大学院地域社会マネジメント研究科での公開セミナー

翌7日夜には、札幌市で札幌学院大学大学院地域社会マネジメント研究科の公開セミナーで講演
より学術的な見地から、IBAプロジェクトのランドスケープ・土地利用・事業構造など詳細に解説して頂いたほか、これまでの知見を踏まえた空知産炭地域に対する提言は一段と熱を帯びました。

●今回のワークショップの裏には…こんな努力もしました

ブロックハウス博士の来訪に先立ち、6月下旬から数回にわたって、地元の皆さんと市外から駆けつけてきてくれた皆さんが共同して、草刈りや後片づけをするなど精力的に活動しました。

 
 
 
 

※写真提供:A.Ishiguro A.Sawae